魅力的なバリュエーション、インフレとの連動性、強固なファンダメンタルズを背景に、上場インフラ株は長期的に魅力的なリターンをもたらす可能性があります。
要旨
- 上場インフラ株がグローバル株式に対して10年ぶりの安値で取引されているなか、民間インフラ投資ファンドの待機資金の記録的な増加が、株価を下支えする可能性があります。
- 積極的な財政・金融政策により、過去、インフレ期に高い相対パフォーマンスを示してきたインフラ株が有するインフレ耐性に注目が集まっています。
- 世界的に旺盛な需要とそれによるデータ処理量の増大が今後も期待されるなか、デジタルインフラや再生可能エネルギーは持続的な成長の機会を有しています。
2021年のスロースタートは潜在的な投資機会を提供する
2021年初めに当社は、今年は上場インフラ株が力強いパフォーマンスを発揮する年になる可能性が高いという見通しを発表していました。パンデミックで大きな打撃を受けた輸送やエネルギーなどのセクターは、ワクチン接種の進展や経済再開から恩恵を受ける一方、その他のセクターは、クリーンエネルギーへの移行やデータ利用量の増加といった市場の構造的なトレンドの変化に対応してきました。
現在、空港や旅客鉄道、有料道路などは、新型コロナウイルス変異種の感染拡大の懸念にさらされています。また、公益事業は2年連続でほぼ横ばいの推移となっており、テクノロジーが牽引する強気相場に遅れをとっています。7月31日までの1年間において、上場インフラ株のリターンは8.5%と好調ではあったものの、グローバル株式のリターン15.1%には劣後しています。(1)過去数ヶ月において、ほとんどのセクターが回復してきていることに加え、2021年8月10日に米国上院で超党派のインフラ法案が可決されたことにより、インフラ資産に対する投資家の注目度が高まっている足元の環境は良好な投資機会であると考えています。
上記の内容は、レポートの一部をまとめたものです。
(1) 2021年7月31日現在。出所:モーニングスター・ダイレクト。インフラ株のパフォーマンスはFTSE グローバル・コア・インフラストラクチャー50/50 税引後指数、グローバル株式のパフォーマンスはMSCIワールド税引後指数を使用しています。
指数定義と重要な開示事項
投資家は投資量に記載された指数に直接投資することはできません。指数の実績は手数料や諸経費を控除したものではありません。ボラティリティやその他の特性が特定の投資とは異なるため、指数の比較には制約があります。
グローバル上場インフラ株式:(図2) FTSE 先進国コア・インフラストラクチャー50/50 指数は、先進国のインフラ株及びインフラ関連株の時価総額加重指数です。構成銘柄の組入比率は。次の3つの広範な産業セクターに応じて半年毎に調整されます。公益事業:50%、輸送:30%、パイプライン、衛星、通信塔を含むその他のセクター20%。(図 3) 2002 年 12 月までは データストリーム・ワールドパイプラインおよび データストリーム・ワールドガス、水道及びマルチ-ユーティリティ 50/50 ブレンド、それ以降は ダウ・ジョーンズ・ブルックフィールド・グローバル・インフラストラクチャー指数を使用しています。
グローバル株式:MSCIワールド指数は、先進国の大型株及び中型株のパフォーマンスを配当に係る源泉税徴収後で計測する浮動株調整後指数です。
米国債: ICE BofA米国7-10年国債指数は、7-10年満期の米国債で構成されています。
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