本レポートは、様々な市場環境下でのパフォーマンスを検証し、上場インフラ株式が資産配分戦略にどのように適合するかを理解するのための枠組みを提供するとともに、当社の運用プロセスにおけるマクロ分析の役割についても言及します。
要 旨
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経済成長およびインフレ環境下での差別化されたパフォーマンス
上場インフラ株式は、反景気循環的な動きを示し、市場サイクルの全期間にわたり株式に近しいリターンを提供するものの、リスク回避的な市場環境下では顕著な下値抵抗力を有します。リスク回避的な市場環境は、景気サイクルの後期や景気後退期、スタグフレーション期、インフレ期と一致する傾向があります。 -
ほとんどの市場環境下で、多様なサブ・セクターは良好な投資機会を提供
上場インフラ株式は、歴史的に景気後退を除くほぼすべての市場環境下でプラスの絶対リターンを創出してきました。景気回復期や低インフレ期のようなリスク選好的な市場環境下では、上場インフラ株式は広範な株式市場に対して出遅れる傾向があるものの、一部のサブ・セクターはこのような環境下で良好なパフォーマンスを発揮するものもあります。 -
マクロ見通しは、当社のポートフォリオ構築プロセスにおいて重要な役割を担う
当社は、アクティブ・マネージャーの投資機会はあらゆる市場環境において存在すると考えます。さらに、高インフレ、景気後退および不透明なマクロ経済環境において、上場インフラ株式は優れたパフォーマンスを発揮する可能性があります。当社のマクロ見通しは、ポートフォリオを構築する際に確信度の高い銘柄を組み入れる形でサブ・セクターへの選好やポジショニングに反映されます。
上記の内容は、レポートの一部をまとめたものです。
指数定義/重要な開示事項
投資家は当資料に記載された指数に直接投資することはできません。指数の実績は手数料や諸経費等を控除したものではありません。ボラティリティやその他の特性が特定の投資とは異なるため、指数の比較には制約があります。
グローバル上場インフラ株式:Datastream World Index Seriesは、Refinitiv Datastreamが作成した各セクター(公益、輸送、ミッドストリームおよび旅行/観光)に属する企業の時価総額加重、浮動株比率調整後のグローバルおよび地域別の指数で構成されています。電気、ガス配給および水道は公益セクターに含まれます。コミュニケーション・セクターは、1998年以降、アメリカン・タワー、クラウン・キャッスル・インターナショナル、SBAコミュニケーションおよびSESによって構成される加重平均カスタム指数です。前述のセクター・レベルでの指数は、FTSE Global Core Infrastructure 50/50 Total Return Index(FGCIICUT)よりも時系列が長く、1973年に遡って連続した指数の分析が可能です。グローバル上場インフラ株式全体のパフォーマンスは、時価総額加重のセクター別指数で表されます。当指数は、2006年のFGCIICUTの設定開始以降、1ヶ月のトータル・リターンに基づき、96.4%の相関を示しています。
グローバル株式:Refinitiv Datastream Global Equities index は、浮動株調整済み、時価総額加重平均の指数であり、グローバルで発行されている流動性のある株式のパフォーマンスを広範に追跡するために設計されています。
米国株式:Refinitiv Datastream U.S. Equities Index 浮動株調整済み、時価総額加重平均の指数であり、米国で発行されている流動性のある株式のパフォーマンスを広範に追跡するために設計されています。
本レポートは、適格機関投資家またはそのアドバイザーに対して情報提供のみを目的として作成したものであり、内容は現時点の市場環境および当社の判断を反映したものであり、変更される場合があります。また、本レポートは投資アドバイスや推奨・勧誘を目的としたものではありません。当社は、本レポートに記載されている情報が正確であると認識していますが、その情報が完全であること、または、投資の妥当性を示す唯一の情報源として信頼できるものであることを表明するものではありません。過去の実績は将来の投資収益や運用成果を保証するものではありません。本レポートに示す過去のデータは、将来同様の動きが繰り返されることや、その動向の開始時期などを示唆、また保証するものではありません。本レポートに示す見解や意見は現時点のものであり、事前に予告なく変更されることがあります。投資に関するリスクは、潜在的な元本の損失も含め、慎重に検討する必要があります。分散投資は利益を確保し、損失から保護するものではありません。アクティブ運用がより広範な市場をアウトパフォームすることを保証するものではありません。いかなる戦略やファンドの有効性、または達成されうる実際のリターンについても、表明または保証するものではありません。
グローバル上場インフラ株式の投資リスク:上場インフラ株式の発行体は、様々な政府当局の規制を受ける可能性があり、また顧客に対する利用料請求に対する政府規制、業務上の過失・事故、関税、税法・規制政策、会計基準の変更等の影響を受ける可能性があります。海外株式には為替変動や流動性低下等特有のリスクがあります。また、上場インフラ株式の中には、大企業の発行体よりも価格変動の影響を受けやすい中小企業が発行する株式が含まれる場合があります。特定の戦略やファンドの有効性、または達成されうる実際のリターンのについては、いなかる表明も保証も行いません。
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